1- そもそも人種とはなんなのか
2- 当たり前を振り返る
3- あなたは人種差別主義でしょうか?
4- これからの人種に対しての向き合い方
Keywords: 人種は存在しない、可愛いに隠れる人種差別、Anti-racist
みなさま、ご無沙汰しております。
私はエピデミックの中心でもある(でもあった)パリでものすごくバタバタした2020年を過ごしておりました。
さてあなたは人種差別に関してどう思われますか?
今回はアメリカで起こった警察官による黒人差別にを踏まえて人種差別に関して考察したいと思います。
1- そもそも人種とはなんなのか
まず人種問題を語る上で一番はじめに定義しないといけないものは人種では無いでしょうか。社会学的観点から言いますと人種は社会的グループであり、がゆえに人種という生物的グループは存在しません。(アメリカ社会学アソシエーション参照)
(余談)
また、生物学には詳しくありませんが、ナショナルジオグラフックによると人間ゲノムには人種はトラック出来ないそうです。以下リンク参照
2- 当たり前を振り返る
さて社会学的観点の話に戻しますが、これらより多くの人が当たり前に思っていることはメディアにより作られたイメージであり、それらを内面化した本人たちもまたそれらのイメージを疑うこともなく体現しているのです。
これはどういうことか、例を用いて話させていただこうかと思います。
みなさまはアメリカでアジア人の自殺率の高さをご存知でしょうか?以下リンク参照
https://www.apa.org/pi/oema/resources/ethnicity-health/asian-american/suicide
もちろん人生のなかで死の選択に至るまで様々な要因はあるため、ある1つの事例を一般化し、それが絶対的理由だと限定することは不可能です。しかし、1つの要因として米国アジアコミュニティーのなかで、成功しないといけないプレッシャーが1つの要因と取り上げられることがあります(ドクターなどの理系職業が多い)。
この米国におけるアジア人は理数系に強いというステレオタイプがこのような負の連鎖を作り上げています。
と同時に黒人がスポーツに強いというのも幻想であり、このようなステレオタイプは多くの黒人を一握りしか成功できないスポーツの分野に押し込める構造を構築しております。
よく日本のメディアでは”アフリカの身体能力”などというステレオタイプ丸出しの表現を耳にしますが。。
つまりは、社会のグループを取り上げて人々が当たり前と思っていることの暴力性を理解する必要があります。
p.s. 予想できうる ”でも黒人の人って足早いよね” などの考えに一応のリプライとしますと、何千年何万年の歴史を歩んできたなかで地形や気候等に対応した結果の現在2020年の平均を取り上げて、それがさも今後何万年も続く普遍的事実と限定することはできず、また気候や地形も ”社会の一側面” ということを再認識する必要があるのでは無いでしょうか。
3- あなたは人種差別主義でしょうか?
さてここまできてやっと自身が人種差別の側面を持っているか、向き合えるのでは無いかと思います。
私は世の中の95%(もちろん私も含め)の人は差別主義者でなくとも人種差別的観点を持っていると思っています。
読んでいらっしゃる方も、自分はそうじゃ無い。と思われる方も多いかもしれませんが。
では考察していきたいと思いますが。綺麗な女性/男性/人間 を思い浮かべてくださいと言ったときどのような人が頭に浮かんだでしょうか?
そのイメージはきっと社会で割とまかり通っている綺麗な像とそう遠くも無いのでは無いでしょうか?
言葉を裏返すとそのイメージは欧米列強の植民地主義の負の遺産、もしくは社会でのより変では無いの究極のプロポーションかもしれません。その状態を私は必ずしも悪いと明言するつもりもありませんが。
したがってこれは対外的に他人に排外主義的言葉を浴びせずとも、普段何気なく”可愛い!”と思わさせられている際に人種差別的文脈が隠されているのです。
ではどのようにして人種に向き合えばいいのでしょうか?
4- これからの人種に対しての向き合い方
つまりは ”Anti-racist” と “I am not racist” とは全く違うものであるとの認識が必要となります。ドナルド・トランプも自身はレイシストでは無いと述べています。 (彼が差別主義者かどうかは置いておいて、今まで自身に全く差別認識がないと思う方も多いと思います。)
したがって普段私たちが普段認識している1つ1つを紐解き、じゅぶん自身もまた社会に対して脆弱であることを認識して初めて ”Anti-racist” となれるのでは無いでしょうか?